国 会 報 告 2002年 6月

 皆様こんにちは。日頃より温かいご支援を賜り、誠にありがとうございます。心より御礼申し上げます。
 さて、去る六月十九日に開催されました衆議院本会議において、今国会(第一五四回国会)の四十二日間の会期延長が決議されました。通常のスケジュールであれば、一月二十一日から始まった百五十日間の国会をこの場で閉じるのですが、現在重要法案の審議を幾つか残しているため、七月三十一日まで会期が延長されることになりました。
 今国会では百四本の法案が提出され、そのうち既に七十数本が成立しています。内訳としては、内閣提出法案が六十七本で、その他は議員提案の法案や条約です。今国会の重要法案としては、個人情報保護法案や有事法案、更には小泉総理が特に力を入れている日本郵政公社法案や信書法案などの郵政関連法案、そして健康保険法改正案などが挙げられ、審議中の法案も数多くあります。



 まず有事法案についてです。有事が起こった場合の国内の法整備は、今後二年間かけて整えてゆく予定であり、今回はその第一歩を踏み出すことになります。審議日程上、極めて厳しい状況ではありますが、自民党としては有事関連三法案全てを成立させるべく、全力を挙げて努力することを確認しています。
 次に個人情報保護法案についてです。この案件では、住民基本台帳との関係について、小渕総理時代の答弁と今国会の答弁に食い違いがあるかのような質問が野党から出るなど、部分的には審議が混乱した面もありました。しかし、OECDやEUなどの先進国では、このような個人情報の保護に関する法整備が既になされており、また、このような情報管理体制が整備されていない国に対しては、情報を出すことを禁止しているといった話もある中で、先進国の一員である我が国としては、法律の制定と体制を一刻も早く整える必要があると私は感じています。しかし本法案の内容については、関係者の意見が一致しない箇所や十分な理解の行き届いていない箇所があったり、また法案自体についても、より守るべき法益があるのではないかといった議論が展開されている現況を見ると、更に詰めた議論が必要だと思っています。
 郵政関連法案については、もとは橋本内閣がその道を開いており、小泉内閣はいわば実行に移す仕事を任されたといういきさつがあります。しかしながら、小泉総理の発言、つまり、郵政公社化は民営化の一里塚であるという表現が、いわゆる郵政族と呼ばれる方々の反感を買いました。そして、自民党の総務部会の全承認を前提とするということを再度確認し、その手続きを経て現在国会で議論されているところです。郵政公社を設立し、そちらに郵便業務を移行することについては、関係者の間で反対はないので、一日も早く実現させるべきでしょう。民営化については、私も出来るところから民営化してゆけばよいと思っています。
 また、特定郵便局の存続については、日本のコミュニティや日本的な良さを守るためにも、存続させることが必要であると感じています。ただし、単なる民間企業との競争で、特定郵便局が廃局に追い込まれる危惧があるとすれば、それには一定の基準を設けて政府が助成することを考慮しても良いのではないかと思っています。我々が貯金をする時に、銀行にも預金しますが郵便局にも預金するでしょう。この両者に金利上の大差はないにも拘らず両者が並存している現状を考えると、私はできる部分から民営化していけばよく、ファナティックな議論は必要ないのではないかと考えています。
 最後に、健康保険法改正案についてです。これは昨年秋に、時期こそ明記しなかったものの、政府と自民党がサラリーマンらの医療費の自己負担を三割にすることを容認しており、いわばそこで既に方針が固まっていた案件なのです。そのため、それを翌年四月から実施することについても、私は出来るだけ早く実施すべきであると思っていました。厚生福祉関係について国が果たす役割については、私も大変強い関心を持っておりますので、今国会から厚生労働委員会の委員にもなり、審議にも参加いたしました。先般、強行採決だと言われましたが、与党単独でこの法案を委員会可決いたしました。本件が成立すれば、小泉改革の第二歩目が歩み出されることになるのではないかと思っています。


 国会はこのような現況ですが、現在我が国として、我々政治家が対応すべき最も重要な問題は、何と言っても経済の回復であると思います。先般、与党の経済対策が発表され、近々経済財政諮問会議においてデフレ対策の中身が明らかになる予定です。今までの政府の対応において明確な姿勢が感じられなかったため、市場も殆ど反応せず、株価も相変わらず低迷しています。
 私は今こそ、政府与党としてデフレ対策に全力を注ぎたいと考えています。具体的には、約二十年前にレーガン政権が実施したこと、つまり、法人税と所得税を抜本的に引き下げ、三年ないしは五年という期間を区切って減税の効果を出すのです。減税をすれば、企業や個人は働くことに意欲を燃やします。そして賢明に経済活動を展開すれば、必ず利益が上がります。利益が上がれば、税収は自然と増えてくるのです。減税による景気回復が成功した例が過去にあるのですから、今こそ同じ政策を取るべきだと思っています。
 小泉内閣はこの一年間、節約財政を基本とし、公共事業をはじめ、様々な出費を押さえてきました。政府にも国民にも大変な苦労がありましたが、そのことで日本の経済は非常にしっかりとした土壌を築くことができました。今水を差し向ければ、それを十分に消化し繁栄につなげられるような良質な土壌が日本経済に出来上がったと思っています。したがって、先に述べた減税とあわせて、今秋頃に十兆円規模の公共投資や政府の財政投資をすれば、必ずや景気は良くなり、株価も上昇するでしょう。このことは、小泉首相が考え実践してきた小泉ドクトリンに全く反しないことだと思います。今こそ、日本経済への刺激剤として必要な財政投資を打ち込むことが、必ずや将来の日本経済の発展に大きく役立つことと確信しています。


 本年も、はや半年が過ぎようとしています。夏が終わると、秋にはまた国会が始まります。内閣改造も議論されていますが、私は今申し上げたような、的確な、そして国民にもはっきりと伝わる骨太の経済対策を今こそ打ち出すべきだと思っており、これこそが政治を担うものの責任だという思いを胸に日々頑張らせて頂いております。
 本格的な梅雨を向かえ、鬱陶しいお天気が続いておりますが、今後ますますの皆様方のご健康とご活躍をお祈りし、ご挨拶とさせて頂きます。



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