平成13年03月30日 151-衆-環境委員会-7号
土壌汚染対策について(経済産業大臣政務官としての答弁)


○竹本大臣政務官                   
 官 先生のお話でございますけれども、PCB処理協会は、昭和四十八年の設立以来、当時唯一法律的に認められておりましたPCB処理技術でございます高温焼却処理によるPCB処理施設の設置を関係自治体に働きかけてきたわけでございます。

 この高温焼却処理によるPCB処理施設の設置が事実上困難であった最大の理由は、こういうふうに高温で焼却いたしますと、その安全性は確立しておったのでございますけれども、かつてのカネミ油症事件の影響もありまして、焼却処理に伴って発生いたします排ガスに対して地元住民が強い不安感を感じていたことにございました。したがいまして、仮に処理協会の体制を見直したといたしましても、高温焼却による処理施設の設置は依然として困難だったものと考えております。

 また、施設の操業について、事故等の不測の事態において国が責任をとったり、被害者に対して補償することを約束することは法律上の権限なくできるものではなかった、そのようにも言えると思います。

 そこで、経済産業省としてしっかりとした責任をとるべきじゃなかったか、こういうお話もございましたけれども、この三十年間、結果としては地元住民の説得に成功するには至らなかったものの、それぞれの時点において最大限の努力を払ってきたものと考えております。

 今後とも、二十一世紀の主要官庁は環境省だという先生のお話もございましたけれども、この環境省と十分連携をしながら、化学処理による新たな無害化処理技術の開発等により、PCBの無害化処理を推進する動きを積極的に推進してまいりたいと考えております。


○山田(敏)委員                   
 協会設立後十九年目に書類が出ました。十九年間何もできなかったことに対する理由を書いております。これは本会議でも申しましたが、今おっしゃったように、住民が反対した、廃棄物のイメージが悪い、地元対策ができなかった、処理技術の信頼性がなかった、この四つでございます。

 この文書の最後に何と書いてあるかといいますと、立地交渉条件、ここに三十九カ所のリストがございますが、ここでやりましょうという条件を交渉するときに、たびたび監督官庁、すなわち通産省ですね、に対して、万一の事故等の責任と保証を要求された例が多いと書いてあります。すなわち、三十九カ所のうちのかなりの部分の場所で、通産省が、万一の事故等の責任と保証をやってくれますかと。どういうことかというと、やってくれるんだったらうちはできますよという意味なんですね、これ。これは最後に書いてあります。これは、今おっしゃった、努力をしました、努力をしました、しかしという話には出てこないんですね。

 どういうことかといったら、地元対策はできなかった、そうしたら通産省としてどうすればいいんでしょうかね。地元と話し合って、いろいろな予算措置があると思うんですけれども、具体的にどういうことなのかということを本当にやったのかどうか。あるいは信頼性について、本当に情報開示して住民の理解を得る努力はしたのかどうか。最後に、それでもだめだった場合は、通産省が責任と保証をとりますと言えば、この三十九カ所の相当部分のところが、いいです、やりましょうという話はここの言葉の中に入っているわけですよね。それについてどう思われますか。


○竹本大臣政務官                   
 最後は国が責任をとることを考えたらいいのではないかという先生のお話でございますけれども、産業廃棄物は、廃棄物処理法上、排出者責任の原則に従って処理されております。PCB処理協会が設置いたします民間の処理施設における事故等不測の事態に対しまして国が責任をとるようにすることは、この基本的な原則を大きく転換することになり、これは諸外国にも例が見られないもので余り適当とは考えておりません。諸外国の例を参考にしながらこういった制度を仕組まなければいけないわけでございますが、諸外国においては、やはり基本的に排出者責任の原則をとっております。それを参考にしながらこのような態度をとってきたわけであります。

 排出者責任の原則というのは、今回のPCB処理特別措置法案においても変更されておりません。あくまでPCBは排出者の責任において処理されるべきものと考えております。


○山田(敏)委員                   
 ちょっととんでもない発言で、今回の改正案は、この排出者責任ができないからこれを補おうという法律なんですよ。どういう答弁ですか、それは。五十億円の補助金をどんどん中小企業にまきましょうというのは、排出者の責任を国が補てんしましょうと、そういう法律なんですよ。今回、排出者責任というのは、国としてはもうあきらめましたということなんですよ。それが今回の法律の改正なんですよ。

 それができるんだったら、通産省は、ずっと前にやっておけば、二十年前にヨーロッパと同じように既にできていたはずなんです。ヨーロッパは二十年前に処理が終わったわけですから。それについて、今我が国は二十年間おくれて、排出者責任にこだわったからできなかった。では、今回は排出者責任でやりましょうと、そういうことについてお聞きしているんですから。


○竹本大臣政務官                   
  山田先生のおっしゃることはよくわかるのでございますが、要は、三十九カ所といいましても、各地域によっていろいろな事情がございまして、そこでそれが実現に至らなかった背景を考えますと、いろいろな事情があります。特に大きい理由は、やはり金銭的に、財政的に大変だということもございます。そういったことで今回は基金をつくって、そういったもろもろの要請に、需要に具体的にこたえていこう、ただし基本原則は変わりませんと、こういうことでございます。


○山田(敏)委員                   
 今の日本語、全然意味がわからないですね。国が五十億円の基金をつくって払いましょう、処理費用を国が負担しますというのは、排出者責任をやめたということなんです。これが日本語なんですよ。今のでは日本語の意味がわからない。排出者責任は変わりません、しかし五十億円の基金をつくって補助金が出ますと。国の責任を明確にするんでしたら、後ほど申し上げますけれども、やはり国民が納得できる税金の使い方をしないといけないんじゃないかと思うんですが。

 では、今の排出者責任についてはどう思われますか、もう一回御答弁をお願いします。


○竹本大臣政務官                   
  排出者責任の基本原則にのっとって、具体的に問題の解決に至るように基金をつくって応援をしよう、こういうことでございます。


○山田(敏)委員                   
   三回目の質問で同じことを言われたので、これ以上はやりません。

 一つ教えていただきたいのですが、三十九カ所の候補地で処理をするということで、その当時は排出者が処理費用を負担するということでございますので、これは大変大きなビジネスですね。数千億円の、一千億以上のビジネスになると思うんですが、たくさんの民間企業が処理業者として名乗りを上げてまいりました。その当時の企業のリストとか企業名をちょっと教えていただけますか。


○竹本大臣政務官                   
 PCB処理施設の建設に関する三十九カ所の候補地の交渉は、最終的には地元住民の同意が得られませんで実現しなかったわけでございますけれども、その交渉過程は地点によって本当にさまざまでございまして、当初から処理施設を建設し、処理を試みようとする企業が参加していた場合もあれば、処理施設の具体的なプランを策定するに全く至らなかった、そして立地を断念したところもございます。

 いずれにいたしましても、処理を試みる企業の関与のあり方はさまざまでございまして、最終的に施設の建設までは至らなかったことでもあり、個別企業名の公表は御容赦をお願いいたしたいと思います。


○山田(敏)委員                   
 四月から情報公開を、国民の前にはっきりしようと、政府の信頼感を取り戻さなきゃいけないときに、二十数年前に、私もやりたい、私もやりたいとたくさんの企業が手を挙げたわけですけれども、その企業名を挙げられないというのは、国家の外交上の機密か何かがあるんですか。理由が全然明確ではないと思いますけれども。


○竹本大臣政務官                   
 申し上げましたように、本当に各地点さまざまな事情がありまして、また、企業の名前さえ具体的に出てこなかったところもございます。そういうような情勢の中で一言に三十九カ所と言われましても、余りにも多岐にわたっておりますし、その実態を一々説明しないとわからないようなものでございますから、企業名を挙げることによって誤解を招くケースも恐らくあるだろうと思います。そういうことをいろいろ総合勘案いたしまして企業名の公表は御遠慮申し上げたい、こういうことでございます。


○山田(敏)委員                   
  もう全く理由にならない理由で、何でそれを隠そうとするのか、これは本当に理解に苦しみます。もちろん数社の企業を私も知っておりますけれども、しかし、それを何の理由で公表しないのか。

 なぜ私がここにこだわっているかと申しますと、この後我が国は、まだ何にも処理していないわけですから、この三十六万台というトランスを処理していかなきゃいけない。大変な事業が始まるわけですから、いろいろな会社の力を合わせてやっていかなきゃいけないときだと思うんですよね。それでお聞きしたわけですが、どうしてもお答えできないんだったら、別の方法でまた改めてやらせていただきます。

 次に、PCB協会でございますが、これもまた不可思議なことでございまして、我が国の特殊法人とかいろいろな法人が非常にむだ遣いをしている典型的な例でございます。

 補助金をもらってこのPCB処理協会は現在も活動しております。十四年前にほぼこの役割は終わりました。すなわち、もうPCB処理協会は、処理をやるという、処理施設をつくるという役目は終わったわけです。その後、十四年間何をしたかというと、台帳の書類整理をしましたと。毎年七千万円ぐらいの予算を使って、この台帳は既に地方公共団体に渡っております。地方公共団体が非常に詳しく、どこにどんなトランスがあるかとやっておるわけですから、もうその段階で協会というのは何の意味もないところで、それにさらに国の税金を使って存続をするという考え方ですね。これは十四年前になぜやめられなかったのか、ちょっとお答えください。


○竹本大臣政務官                   
   PCB処理協会が作成、管理しておりましたPCB使用機器の管理台帳でございますけれども、厚生省が平成四年にPCB廃棄物の保管実態に係る全国調査を実施いたします際に地方公共団体に提供されまして、調査対象となるPCB使用機器の保有事業者を特定するために使用されたわけでございます。

 また、平成四年以降におきましても、PCB使用機器の使用及び保管状況に変更があった場合に、事業者が地方公共団体に報告する制度が確立していなかったわけでございますから、PCB処理協会では、PCB使用機器の保管状況を把握するために、次善の策として、現在まで、事業者からの自主的な報告に基づいて、台帳の更新業務を事実上継続してまいりました。そこで、この更新された台帳は、平成十年に厚生省が再度一斉調査をした際に活用されております。

 このように、PCB処理協会において管理台帳を更新し続けてきたことは、ほかにPCB使用・保管状況を継続的に把握する手段を持たなかったことからも必要なものであったわけでございます。

 なお、PCB処理協会は、PCB及びPCB使用製品の製造事業者を中心とする民間企業の発意により設立された公益法人でありまして、本法の施行後における協会のあり方については、一義的には協会自身によって決定されるべきものであると考えております。


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